2014年8月31日日曜日

【ネパール】つぼみ学校ポカラのビデオ上映会【トリビア】

こんにちは。みなさんいかがお過ごしでしょうか。
私はというと、仕事の研修が終わって実務に入ったのに伴い北海道に引っ越して一人暮らしを始め、そうこうしているうちに年が一つ上がったくらいですかね。
人生ってめまぐるしいですね。

さて、今回は先週日曜に参加したネパールのイベントの話です。
つぼみ学校ポカラという団体が主催する、スタディツアーを記録したビデオの上映会でした。

こちらはネパールの貧しい子供たちを支援しているNGOで、日本では札幌を拠点に活動しています。
具体的には、学校に行けない子のためにネパールに学校を建てる、教育や訓練を実施する、奨学金を提供するなどをしているそうです。

(詳しくは下記参照
HP: 
http://tsubomigakko.org/
Facebook:
 https://ja-jp.facebook.com/NGO.tsubomigakkopokhara)





つぼみ学校が建て、去年の年末に完成した図書館。
(団体のHPやFacebookより。許可を得て転載しています。以下の写真数枚についても同様)


今回参加することになったいきさつとしては、札幌で活動している国際協力の団体を探していたらたまたま見つけたので行ってみることにしたという感じで行き当たりばったりです。
ただポカラは去年私も大学のツアーで行っているので他の場所に比べると親近感がありますね。
(その時ポカラで撮った写真などは2013年9月19日の日記をご覧ください)

そんなこんなで当日。
会場は札幌エルプラザというところで、JR札幌駅のすぐそばにあります。


札幌エルプラザ。

余談ですが、この建物には他にも多くの市民団体が入っています。「札幌市市民活動センター」という名前で色々な団体のブースが集められていて、打ち合わせ用テーブルやパソコンなどがあり総合受付まで用意されていました。特に北海道や札幌の地域おこしの活動が盛んらしく、行政がサポートに力を注いでいるみたいです。

今回の上映会は、つぼみ学校と北海道情報大学の学生・教師が合同で行った一週間のスタディツアーの映像を観るというものです。
ネパールの学校を3か所回りワークショップを通じて子供たちと交流するそうなのですが、1週間で3か所とはなかなかハードな…。


上映会の様子。私は写真右奥の方にいますがちょうど影になっているようです。

すごいなと思ったのはワークショップの内容です。
折り紙や切り紙は多分こういうイベントの定番なので私のときもやったんですが、それ以外に色々と面白そうなことをしていました。

例えば子供たちにネパールと日本の花の絵を描いてもらってそれぞれ比べてみたり、様々な色のインクで大きな紙に手形をつけてカラフルな花を咲かせるペイントアートをしたりと見た目にもとても綺麗でした。
どちらも私たちが去年行った学校でもできそうだったので、やればよかったと少し惜しい気持ちです。

ちなみにどうやら北海道情報大学はアートに特化しているらしく(もしくはアートのクラスがある?)、自分たちのアートの技術を社会に生かそうというのが今回の目的の一つだとか。以前から子どもたちが描いた絵に学生がアレンジを加えて作ったポストカードを販売していて、その売上げでスタディツアーの旅費を全てまかなったというのには驚きました。


会の後半ではつぼみ学校代表のディリップさんという方が日本とネパールの交流の歴史についてプレゼンしてくれました。


プレゼンをするディリップさん。日本に11年もいただけあって日本語上手で、プレゼン技術もかなり上手かったです。
(ディリップさんについて詳しくはこちら→ http://dilipbksunar.com/ )


お堅い話かと思いきや、これがトリビア満載でけっこう面白い。

例えば、
・長野県松本市とネパールの首都カトマンズ市は姉妹都市である
松本市には山とお寺がありネパールと似ているからだそう。

・ネパールの元国王は東大に留学していた。
ネパールの王様が私の先輩だと思うとちょっとテンション上がりますね。

・「ネパール人が習いたい外国語」で日本語は2位(1位は英語)。

・ネパールでは学生時代に日本の歴史を勉強する。
これ謎ですよね。別に悪くはないというかむしろ嬉しい限りですが、なんでネパールの人がわざわざ日本史…?(私は日本人ですが日本史はかなり苦手です)

・ネパールで初めて放送された海外ドラマは日本の「おしん」で、その視聴率は80.9%。
ちょっと待て。視聴率80.9%ってそれ統計学的にありえるのか??
紅白も真っ青の驚異的な数値をたたき出した「おしん」。私今まで見たことなかったんですが今度見てみようかと思わざるをえません。


そんなトリビアでネパールをさらに身近に感じたところで会はお開きに。ポストカードの販売をやっているとのことだったので買って帰りました。


ネパールの子供たちの絵をもとに学生の方が商品化したポストカードと缶バッジ。やっぱりクォリティ高い。


今回印象的だったのは、ディリップさんも学生の方々も今後やりたいことやビジョンが明確だということです。

今度はインフラ面でもできることがあるのではないかということで、学生の方々は次にペットボトルライトのプロジェクトを計画しています。
(※ペットボトルライト…水と漂白剤の入ったペットボトルを屋根に貫通させて取り付けることで太陽光を屈折させて、日中の室内を電球なみの明るさで照らすもの。「ペットボトルライト」でグーグル検索すると出てきます。)

ディリップさんは現在ネパールに「日本友好センター」を設立するために活動しています。またつぼみ学校の活動についても、これからは子供たちの親の収入を上げることで最終的にはNGOであるつぼみ学校のサポートがなくても公立学校に通えるようにするという長期的な目標を持っていました。
やっぱり長い目で見て腰を据えた活動をするのが大切なんですね。

そういうわけで私も社会人になったらどこか一つの団体に入って、少なくとも数年単位で継続的に活動する予定だったんですが……最近これがなかなか難しいのではないかという気がしつつあります。
仕事との両立という意味ではやってやれないことはなさそうなんですが、問題は札幌で活動している国際協力団体があまりなさそうということなんですよね;;

地域おこし的なものは前述のとおりかなり盛んなようですが、国際協力となると首都圏ほどではないという印象。
地方中枢都市の札幌でこの状況なので、もっと田舎だとますますそういった機会は少ないのではないかと…。ネットで情報が取れる時代とはいえやっぱり地域格差は存在するようです。

そういうわけで、仕方がないので引き続きボランティア募集中の団体を探しつつ、関連する本でも読んで知識つけようかなと思っているところです。何かしら継続しないとだんだんこの分野から遠ざかってしまう気がする…。
このブログでも次回あたりブックレビュー的なものを書いてみる予定なので、オススメの本があったらぜひ教えてほしいです。国際協力にダイレクトに関連する本でなくても全然かまわないです(そもそも「国際協力」って定義があいまいだし)。



それでは今回はこのへんで。ではでは。

2014年5月4日日曜日

【最近の高校生って】かものはしの街頭募金!@巣鴨【本当すごい】

こんにちは。みなさんいかがお過ごしでしょうか。
私はというと、4月から社会人になったことを除けば特に変わらずに過ごしております。

さて、今回は私がはじめて街頭募金をしたときの話です。
なんといってもこれ昨日のことなので、前回とはうって変わって珍しくリアルタイム更新になります。

昨日私が参加したのは、「かものはしプロジェクト」という団体への募金を呼びかける活動です。
「かものはし」はカンボジアの少女買春をなくすための活動をしているNPOで、その業界ではかなり有名なところです。
(HP: http://www.kamonohashi-project.net/)
私は3年前カンボジアを旅行したときに現地の活動を見学していて、以前からこの団体に関心をもってました。
それが今回社会人のボランティアを募集していたので申し込んでみたというわけです。つまり実際に活動に参加するのは初になります。

とはいっても、募金を呼びかけるのは基本的に高校生の女の子たちです。次世ノハシという団体があって、そこの子たちが街頭に立って声を出しているのを横で保護者としてみているのが今回の私の役目です。
午前はボランティアの高校生が集まって、交流活動をしたり児童買春問題の説明やかものはしの活動紹介を聞いたりして、午後から3時間募金活動というスケジュールでした。

社会人は昼11時集合でいいとのことだったので、その10分前くらいに会場である公民館に到着。ちょうどかものはしの代表の村田さんという方が団体の活動内容を説明しているところでした。
高校生の子は20人弱いて、そのうち4人が全体の運営をしているようでした。

その後、運営の子によるプレゼンがスタート。内容はカンボジアの児童買春問題を高校生向けにわかりやすく説明するというもの。



この写真は「3万円あったら何に使いますか?」と呼びかけているところで、プレゼンの導入部分です。
ここから、たった3万円で売られてしまう子供たちがいるという話につながっていきます。
家が貧しいために騙されたり親に売られたりして売春宿で働かされている子供たちがいる、そのために私たちは何ができるのか。と問いかけて、かものはしの活動をもう一度紹介して終わるというものでした。

で、それを見た感想ですが。
プレゼン上手すぎだろ。

いやもう、導入が楽しげな話から始まるのもうまいし、そこから深刻な内容になったときの声のトーンの変え方とか、動作とか時間配分とか、見習うところが多すぎてどうしようかと。
これで高校生って絶対嘘だと思うし、なかにスティーブジョブズでも入ってたんじゃないですかね、っていうくらい上手かったです。

しかも他の子たちもすごくて。
運営上手すぎ。
気配りできすぎ。
……大学生とか社会人とは何なのか。と問いたくなる程度にはしっかりしてる子たちでした。

てかこれ私いらなくね?とも思いましたが、やっぱり防犯上というかトラブルを避けるためにも大人がいたほうが良いとのこと。実際やった感じでも少し危ないなという気はしたので、大人がいるに越したことはないようです。ただ立ってるだけでけっこう違うらしい。

まあそれはともかく、ほんとに高校生がほとんど全て仕切っていて驚きました。私はてっきり、かものはし側が率先して高校生ボランティアを募集して色々指揮をとっているんだと思ってたんですがどうも違うようです。

かものはしの村田さんは全国色々なところで講演会をしていて、それを聞いた高校生が自分達も何かできないかということで申し出たそうです。なので、次世ノハシという団体を自分たちで作ったり、募金をやる場所を決めたりその交渉をしたり募金箱・看板その他を作ったりというのも全部高校生が中心になって準備したらしい。どんだけ行動力あんねん。

午後になると巣鴨・池袋・渋谷にそれぞれ移動して、1時から募金活動がスタートしました。
私の担当は巣鴨駅北口でした。横断歩道が2つある人どおりが多いところを選んで、女の子たちが呼びかけをはじめました。


渋谷駅前のグループ。(今回私は写真を撮ってないので、巣鴨の写真は後日アップされたら足す予定です。)

最初言うセリフが決まっていなくて戸惑っていましたが、すぐに大きな声を張り上げられるようになっていました。みんな募金活動をするのはほぼ初めてだったらしいですがとてもそうは見えなかったです。雑踏の中で大声出して呼びかけるのってけっこう勇気いると思うんですけど、どの子も堂々としていました。

それで実際お金は入ったのかって話なんですけども。
いやもう集まる集まる。始まる前はぶっちゃけ15分で一人くればいいかなくらいの気持ちだったんですが、もう開始1分で最初の人が募金してくれました。そのあともたくさんの人が入れてくれて、波はありましたが多分10分以上誰も入れてくれないってことは無かったんじゃないかと思います。
結局私達のいたところでは80人、3駅合計で300人以上の人が募金してくれて、金額も計13万近くに。
これまで募金って効率が悪いんじゃないかと思ってたんですがそんなことないですね。親切な人も、貧困問題に関心をもっている人も多いみたいです。
「頑張ってね」と声をかけてくれる方もたくさんいて、温かい気持ちになれました。

それに宣伝効果も高いです。募金をしてくれた方にはメッセージカードを渡していて、そこにあるQRコードを読み取るとサンクス動画に飛べるようになっています。
やっぱり募金したらそれで終わっちゃうよりも何か手元に残った方が嬉しいだろうし、活動を知ってもらうこともできるので個人的にすごく良いと思ってます。
ただこのカード早々になくなってしまったのでそれが少し残念。今日もやるそうなんですが、今日はもっと増刷しているはず。

などなど、感心することも多く、良い気分にもなれたとても楽しい一日でした。
が、ここで一つだけ愚痴を言わせてください。
暑いわ!!!!
ほんと、唯一大変だったのはこれですね。
なんでこういう日に限って炎天下なのかな!私もうおばさんだから死ぬよ!?
などと内心思いながら、なんとか3時間乗り切ったという感じです。
あと足も疲れたし、やっぱり体力的にはけっこうハードだった……。
ただ、声を出している分私よりも疲れているはずの高校生たちはみんな元気でしたね。若さが羨ましいorz

その後はかものはしの事務所に移動して、金額を計算したり翌日のことについて話し合ったりしていました。
活動の振りかえりもちゃんとしてました。たぶんそれを生かして今日はもっとグレードアップするんじゃないでしょうか(私は昨日のみの参加なのでいませんけども)。

駅まで帰る途中、運営リーダーの子と話しながら歩きました。その子は都が運営する次世代リーダー育成道場というのにも別件で参加しているらしく、そこでやってみたいことがたくさんあるそうです。まだ構想段階らしいですが、すごく熱く語ってくれました。もう目がキラキラしてて眩しいのなんのっていう。

こういうの見せられるとやっぱ負けてられないって気になりますね。おばちゃんも頑張っちゃうよっていう。
社会人になって忙しくはなったんですが、思ったより時間はあるみたいなのでこれからも色々やっていきたいです。

というわけで最後に宣伝。
今日も巣鴨の北口、池袋の東口、渋谷のモヤイ像前&マーク下でやるそうです。
時間も昨日と同じ午後1時~4時なはずなので、今日そのあたりに行かれる人はぜひぜひ募金していってください。

ではでは。


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2014年3月17日月曜日

【3日間の】続・はじめて海外に行ったときの話【スラム生活】


こんにちは。みなさんいかがお過ごしでしょうか。

私はというと相変わらず自堕落な生活を続けております。具体的に言うと録画しっぱなしの番組見たり借りたままのゲームやったりですね。
先日は医龍4の麻酔医の回を何故か2回も観ました。医龍面白いですよ。というか麻酔医は本当ずるいくらい良いキャラしてますよね。

さて、今回は前に上げた話の続きです。私が初めて海外(フィリピン)に行ったときのことですね。
簡単に前の内容を書くと、「初めての海外で浮かれてたらいつの間にかデスマーチ(炎天下の山登り)が始まっていた」というものです。
そうなった原因はスタディツアーの主催者である中西先生のお茶目さです。
さすが先生!私たちにできない事を平然とやってのけるッそこにシビれる!あこがれるゥ!
※念のため書くと、先生はとても良い人ですし尊敬しています。

中西徹先生についてはウィキペディア等を、ツアーの概要についてはhttp://www.ut-life.net/study/zenki/lecture/economics/ をご参照ください。

前回は2週間の日程のうち5日目までを書いたので、今回は6日目から最終日までになります。


ツアー6日目である2011年9月2日。
前日にサマール島から首都マニラに戻ってきていた私たちは、フィリピン大学(UP: University of the Philippines)の日本語クラスの生徒たちと交流しました。




UPの日本語クラスの人たち。

UPはフィリピンで最も難関といわれる国立大学で、日本でいう東大のようなところです。このUPディリマン校のキャンパスで、その後私は留学中の1年間を過ごすことになります。

フィリピンは親日的な国で、日本のアニメや漫画は特に人気があります(この日会った生徒の一人はパソコンの待ち受けがカードキャプターさくらでした)。
そんな日本好きの生徒たちが私たちのためにこの日歓迎会を開いてくれました。そこでは一緒にゲームをしたりおやつを食べながら話したり、簡単なタガログ語を教わったりしました。
ちなみにUPの生徒ともなると英語はかなりしゃべれます。一般的な東大生とは多分比べ物にならないくらい上手いんじゃないでしょうか。なのでここでの会話は基本英語、ときどき日本語です。私の英会話力はこのとき東大生平均よりもかなり下のレベルだったのでなかなか大変でしたが、向こうからたくさん話しかけてくれたので楽しむことができました。
日本語クラスの何人かとは留学開始後も会ったりして、今でも良い友人です。


7日目はマニラにある最大級のスラム、スモーキーマウンテンに行ってきました。
正確には初代スモーキーマウンテンは既に閉山しているので、その近くのごみ山に行きました。
が、ここについてはさらっといきます。
これこそ詳しく書けよって感じだとは思うのですが、正直あんまり覚えてない……。写真も残っていないし(ツアー中の写真が極端に少ない理由は前回参照)。留学中にも訪問したので記憶が混ざっているというのもあります。
ただ、思っていたよりもきれいで、悪臭がしても鼻とか口を押さえたりすると住民の方に失礼になるからやらないでね、とか注意されたわりにはそんなに臭いもなかったなっていう印象でした。
とはいえやっぱりそこで暮らすのは大変らしく、留学始まってから色々とわかったこともあるのですがそれはまた別の機会に。


8日目はUP生によるプレゼンテーションを聞きました。
ここでプレゼンしてくれたのは、この後の日程で訪問するスラム出身の生徒たち5人です。フィリピン最高峰の大学に行っているだけあって発表はクォリティが高かったです。
ちなみに、夜はこちら側の代表として院生の先輩が3.11についてのプレゼンをしていました。実は一番印象的だったのは先輩のだったりします。完璧すぎる英語と内容という意味で。
これ聞いた時はさすがに焦りましたね、「それに比べて自分はこんなんでいいのか」と。というかこのツアーなんか超人みたいな人が多数参加していたのでそういう点ではとても辛かった……。
他人と自分を比べるとろくなことがありませんね。


さて気を取り直して9日目。
この日はUPロスバニョス校の授業に参加させてもらいました。前日の5人はこのロスバニョス校に在籍しています。
授業内容はフィールドワークで、マニラからみて南東のラグーナ州にあるフィリピン最大の天然湖「バエ湖」とそのそばの「カリラヤ湖」という人口湖を訪れるものです。



カリラヤ湖。周りにあまり草が生えていないのは土に栄養がないからだそうです。

ここでは二つの湖の役割の違いや、この地域がとりくんでいる環境問題対策などについてレクチャーを受けました。


10日目はヌエバ・エシハ州(マニラから車で北へ5時間)にあるGratia Plena Social Action Centerという NGOを訪れました。
フィリピンではかなり多くのNGOが様々な分野で活動していて、ここもそのうちの一つです。
活動のメインは「地域作り」で、宗教的な集まりをベースにして協同組合や住民組織をつくるサポートをしているそうです。
またこの地域の住民は農家がほとんどなので、活動の一環として有機農業のプロジェクトもしています。
色々と面白そうだったので、私はそれなりに関心を持って話を聞いていたのですが…正直半分くらいしか理解できなかった気がします。かなり訛りがキツかったのと、当時私にコミュニティ開発の知識が皆無だったのが痛かったです。ここ、多分この半年か1年後に行ったら何倍も良く理解できたんだろうなと思うととても悔しいですね……。


さて、11~13日目はいよいよスラムでのホームスティです。
このスラムは中西先生が長年研究を続けている場所で、マニラにあります。このホームスティはツアーの目玉で、一人一人違う家庭に2泊3日お世話になります。現地の生活を生身で体験できるとても貴重な機会です。

(なお残念ながら、スラムの中の写真は今回一つもありません。これは私のカメラが「写ルンです」だったせいではなく、人々は土地を不法占拠して住んでいるので、何か問題が起こってはいけないからとスラム内部が写った写真のアップロードはしないように言われているからです。)

ここのスラムは、大きめな道路から伸びる一本の路地から始まります。中は細い道が複雑に入り組んでいて、一度来ただけではまったく覚えられないような作りになっています。地面はコンクリートで舗装されていて、その上にしゃがみこんで手桶で洗濯をしている女性があちこちにいました。ゴミはそれなりに落ちていますが臭いはなく、イメージとしては日本の路地裏とあまり変わらない感じです。
建物はブロックでできていて、あまり大きくはありません。住んでいる人数に対して土地が狭いからかもしれませんが、意外と2階建てが多いです。

フィリピンというと大家族!というイメージがあったのですが、私がお世話になったB一家はお父さん、お母さんと2人姉妹の4人家族です。お姉ちゃんが13歳、妹ちゃんが4歳です。
とはいえすぐ向かいにおばあちゃんといとこの女の子が住んでいて、他にもいろいろな子がしょっちゅう遊びに来るのでとてもにぎやかで退屈しません。

Bさんの家は2階建てで、たしか1階が奥のキッチンを入れて6畳、2階が4畳くらいでした。スラムにある家は大体その住民が自力で立てていて、この家もお父さんの手作りです。階段や2階の床もお父さんが作ったと聞いて正直最初のぼるのが怖かったのですが、ギシギシいうこともなく安定していました。中の壁には家族写真がたくさん貼ってあり、家族を大事にしていることが一目でわかります。

しかしそういったことよりも驚いたのは、圧倒的な量のハローキティグッズ。え、ちょ、多くない?というくらいのキティぬいぐるみが棚や椅子の上など色々なところに置かれていて、またステッカーなども貼ってありました。もちろん決して裕福なわけではないので生粋のコレクターの人ほどは無いと思いますが、お金に少しでも余裕ができたら全部キティにつっこんでるんじゃないか??とすら思わせる感じでした。あと部屋の中全体的にピンク色が多いです。娘さんの趣味かなと思ったのですがどうもお母さんの趣味だそうで、可愛らしくて素敵な方だなと思いました。いや本当に、それに比べて私の部屋の殺風景さといったら。

あと、1階にはテレビがありました。ブラウン管タイプのものですがもちろんちゃんと映ります。子どもたちは日本のアニメが好きだったので、ハンター×ハンターを一緒に観ました。まさかフィリピンに来てハンター×ハンターを観るとは予想していませんでしたが。
実はツアー前半に行った離島の村ですらけっこうテレビが普及していて、フィリピンでは貧しかったり田舎に住んでいたりする人でもほとんどがテレビを見る機会があるようです。

このあたりから、スラムに住んでいる人でも「娯楽もない、生きるか死ぬかギリギリの生活」を毎日しているというわけではないということがわかります。部屋を好きに飾ったり好きなテレビを観たり、というのは私達と変わらないですね。

でもやっぱり日本とは大きく違うところもありました。その筆頭がシャワーとトイレです。シャワーは水道から出る冷水をバケツに溜めて手桶で体にかけます。トイレは見た目普通の洋式ですが、流れないのでまたも手桶に水を入れて手動で流します。あとトイレットペーパーは置いていない(これはスラムに限らずフィリピンのトイレの大半が置いてない)ので、紙を持参するか水で洗うことになります。

衝撃的だったのは、初日の夜にバイク4人乗りを体験したことです。確か少し離れた親戚の家に私を連れて行ってくれたんだと思いますが、お父さんが妹ちゃんを抱えこむ体制で運転してその後ろに私が座り、さらにその後ろにお姉ちゃんが座るというかなりギリギリな状況……。このツアー中一番怖かったのはこれかもしれないです。
今となっては全然平気ですが…当時はけっこうビビりましたね。
でも月の綺麗な夜にドライブするのはなかなか気持ちよかったです。

あとは、とにかく子供たちとしゃべったり遊んだりしていました。B家の姉妹以外にもたくさんの子供たちが寄ってきてくれました。小さい子たちは英語がまだあまりしゃべれないので「指差し会話帳」というタガログ語会話本を使ってしゃべったのですが、これとても便利なのでオススメです。食べ物や色といった基本単語だけでなくフィリピンで人気の芸能人が写真付きで載っているページもあるので、それを子供たちに見せながら「このなかで誰が好き?」と聞くだけで「私は○○!」「僕は△△!」と嬉しそうに教えてくれました。
ここの子たちは毎年日本人が来るから慣れているのか、みんな積極的に話かけたりくっついてきたりしてくれました。とっっっても可愛かったです。ほんと写真をアップできないのが悔やまれます。 

そんなこんなであっという間に3日間は過ぎていきました。
最後にB家のお姉ちゃんから日本語で書かれた手紙をもらったときは、嬉しくて少し泣けました。


向かいのおばあちゃん(B家のお父さんの母)からたくさんいただいたお土産。全て手作りで、新聞紙やチラシでできています。

このスラムの方々は先生と付き合いが長いので人柄が悪いとは元から思っていませんでしたが、実際会ってみると予想以上に普通の人たちでした。良い意味で。
スラムで辛い生活を生き延びたせいでスレた性格になっているということもなければ、教育レベルが低くて頭が悪いということもありません。というかむしろスラムの中は人と人とのつながりが濃く、みんな家族のような温かい人間関係がありました。
それまでスラムに対して持っていたネガティブなイメージがかなり大きく変えられた3日間だったと思います。


こうして全ての行程を終えた私たちは、無事日本へと帰国したのでした。



サマールに向かう飛行機から見た朝焼け。


色々と大変なこともあったツアーですが、留学を控えた私を「この国で一年間やっていけそうだ」という前向きな気持ちにしてくれるとても良いものでした。


最後にまとめです。

まず、初の海外でこんな強行スケジュールを組むのはおすすめしません、本当に。死にそうになります。(二日連続の山登り、ダメ、絶対!)
でも逆に言えば、このスタディツアーはすごく欲張りなプログラムになっています。もしこれを読んでいる方の中に東大の教養学部生がいたら一度は参加してみることをオススメします。
特に離島やスラムはコネがないとなかなか行けないところなので、中西先生に連れて行ってもらえるというのはかなりお得です。


あー、フィリピンのこと書いたらフィリピンに行きたくなってきました。去年の11月に行ったばかりですけど。
やっぱり社会人になっても時間作って行きたいですね。

ではでは。


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