あけましておめでとうございます。皆さま今年もよろしくお願いします。
それと、このあいだページビューが総計で1000超えました。こんなブログに多くの人が見に来てくれているのは嬉しい限りです。本当にありがとうございます。これからも頑張ります^^
さて、今回は私がカンボジアのプノンペンで遭遇した詐欺の話です。
……えー、年明け一本目からこんな話でほんとに申し訳ない;;
いやでも、全然重い話ではないのでご心配なく。基本的にネタなので笑ってもらえれば。
※犯罪ごとをネタにするなんて不謹慎だ!という方はブラウザバックでお願いしますm(_
_)m ただ、一応「こうならないように旅行者の方は気をつけましょう」という意味をこめてるつもりではあります。
ていうかフィリピン全然関係ないやん!とおっしゃるかもしれませんが、ちゃんと関係してますよ。
なにせカンボジアでフィリピン人にサギられた話ですので。
2012年5月6日、私は一人カンボジアの首都プノンペンにいました。
このとき私はタイ→カンボジア→ベトナムという順で旅行しているところでした。
確かこの日の朝まではシェムリアップ(アンコールワットがある場所です)にいて、そこからバスに乗って、プノンペンについたのは夕方でした。
シェムリアップまでは友人と二人旅だったのですが、飛行機の都合で友人と分かれ、一人旅がちょうど始まったところでした。
(一人で行動しだしたとたんサギにあうとか、我ながらなんとベタな…)
プノンペンの様子。
(というかこれ寺でいいのか……??)
この翌日にはベトナムに行かなければならなかったので、ぶっちゃけ観光する時間は全くありませんでした。
というわけでこのお寺も中に入ったりはしてないです。
ただ、それではあまりにもったいない!ということで、宿を取ったあと街を散歩してみることにしました。
がしかし。
もともとプノンペンに着いたのが昼過ぎ、そこから宿を選んで部屋について、少しゴロゴロして…とやっていたら、
散歩に出発した時既に辺りは薄暗くなっていました。その時点でやめとけよ。
散歩してみた感じだと、やっぱりプノンペンはまだまだ経済があまり発展してないようです。
マニラと比べてちょっと寂しい感じ。
でも市場はそれなりに面白かったです。
しかも、本当はこの市場まで行ったら引き返してすぐ帰るはずだったんですが。
帰り道見かけた本屋にふらっと立ち寄ったあげく、そこで30分以上つぶしてしまいました。
本屋を出る頃には完全に夜の街に(当たり前)。
皆さんは絶対真似しちゃダメですよ!!
でまあ、多少焦りつつ宿へ向かって歩いていたわけですが、ここで問題が一つ。
私じつは重度の方向音痴なんです。(なのになんで一人で散歩行ったんでしょうね)
行きに通った道で、しかも地図を持っていたのに見事に迷いました。奇跡ですね。
とはいえ、多分宿のすぐそばまで来ていたと思うんですよ。でも暗いせいかなかなかそれらしい建物が見当たらないので、地図を持ったままウロウロしていました。
ちなみに、以前の記事を読んだ人はわかるかもしれませんがこの時私「赤みがかった金髪」です。我ながら目立つカモですね。
するとそこへ。
「どうかされましたか?」
と、『私と同い年くらいの若い女の人』が『綺麗な英語で』話しかけてきました。
いやもう、いかにも相手の警戒心を解こうっていう気に満ちてますよね。
私はカンボジア語(クメール語?)が全くわからないので、周りで全く分からない言語が飛び交う中で英語を聞くと意外と気緩んじゃうものですよ。
女の人「あなたのTシャツフィリピンの地名が書いてあるけど、フィリピンから来たの?」
私「ええ。フィリピン大の交換留学生なんです」
女の人「え、本当に!?私もフィリピン人よ!しかもフィリピン大のそばのミリアム大ってわかる?あそこに通っていたの!」
ま じ で か ! !
これで完全に心を許してしまいました。
え、なんで!?と思う人も多いと思います。実際、私もフィリピンや日本で出会ったフィリピン人ならここまでころっと信じなかったでしょう。
ですが、カンボジアという未知の場所で出会ったフィリピン人に対する親近感は予想以上に大きかったです。久々に聞いたタガログ語が懐かしく感じたり。
だから皆さんも相手が日本人とか自分に縁のある国の人だからといって信用しちゃだめですよ!!
そんな感じで意気投合。コーラも奢ってもらったし(よく考えるとこれも危ないですね)、良い人だなと感動していると、その人はこんなことを言い出します。
「ベトナムで親戚がホテルをやっているから紹介するわ。安く済むわよ」
(へぇ、それはありがたいかも。)
「じゃあ、私の家まで行きましょう」
(え、この場で口頭で教えてほしいんだけど。……ま、いっか。)
というわけで、なんとなく家についていってしまいました。
はい、もう最悪のパターン。家についていくって一番やっちゃいけないですよね。
地球の歩き方のような海外旅行本には必ず書いてあるそうです。ある意味王道です。
(ちなみに、私は旅行前にそういった本を全く読みませんでした。事前の情報収集は全部ネットで、行き先と宿について調べるだけという。旅行本の大切さがわかりますね…)
トゥクトゥク(タイやカンボジアにある、バイクの後ろに数人分の座席がついた乗り物)に乗って家に到着。けっこう大きな家で、お金持ちっぽい感じがしました。きっと詐欺で相当儲けてるんでしょうね。
ただ、いかにも悪の親玉が居そうなキンピカの大邸宅というわけでもなかったです。
中に入ると、その女の人の叔父だという男の人が出てきました。実はもうあまり顔を覚えてないんですが、フィリピン人のわりに背が高くて良い体格をしていた気がします。
で、その人は曰くカジノのディーラーをやっているらしい。
ディーラーて。
めっちゃアンダーグラウンドじゃないっすか!!
※画像はイメージです。
この時点で少し嫌な予感がしたものの、逆に「ディーラーとかかっけえ!!」とテンションを上げる私。完全な中二病です。
そうしたら、「ブラックジャックを教えてやる」と言うディーラー。
ブラックジャックっていうのはあれです、カードを順に引いていって、合計が21に近い方が勝ちってやつです。詳しくはウィキペディアを見てください。
へえ面白い、とか思いながらルールを覚えていたら、いつの間にかディーラーがイカサマのサインを教え始めました。ディーラーは何故かプレーヤー2人の手札がわかるらしく、そのディーラーが手の形で勝負相手の手札を表すというものでした。
イカサマのサインとかいかにも本場の人っぽいけど、それ私使う機会なくない?と思っていると、ディーラーはこんなことを言い出しました。
「自分のカジノで昨日大勝ちしたくせに場代をちゃんと払わなかった男がいる。そいつをイカサマで嵌めて勝ち分を取り返したいから協力してくれ。」
えええどんな展開!?とか思っているうちにすぐさまその相手の男がやってきました。
ブルネイの大金持ちという話で(今となっては本当かどうか怪しいですが)、確かに趣味の悪い成金っぽい出で立ちをしたおじいさんでした。指にいくつも金色の指輪をはめている感じ。
これはまたベタな成金と思いつつ、大金持ちに会うのはほぼ初めてだったのでテンションを上げながらゲームスタート。
ただゲームとはいっても、ディーラーの出すサインを見て相手の手札を判断しながらなので、当然私が勝ち続けました。
私が思いっきりディーラーの手をガン見してるのに、対戦相手が全然気づかない時点で今思えば不自然ですね。
もちろんその時も多少不審に思いはしましたが、「ギャンブラーって意外とアホなのかな…」とか思ったり。アホはお前だ。
そんな感じで、詐欺だという確信は持てずにいました。
何ゲームかすると、負けがこんでいる相手が掛金を釣り上げだして、最終的に1万ドルとか言い出してきました。
ちなみにゲームスタート時はディーラーが用意した500ドルを私のお金という体でチップに変えてやっていて、それ以降もディーラーが用意するチップで戦っていたので、この時点では私の出費はありません。
が、ここで、相手が掛金を釣り上げすぎたためにこちらが掛ける現金が足りないという事態に。相手は現金か担保になるものがないと賭けを続けられないと言ってきました。
この時点で「じゃあもうここで終わり」と言って帰ってくれば良かったんですが、ディーラーがそれをさせてくれないんです。で、この担保がどうこうという話の流れで、ポロっと銀行のカードを持っていることを話してしまいました。あーあ。(キャッシュカードを持っていなかったのが救いです)。
そうして、私が足りない現金をATMで下ろしてくることに。といっても当然それは対戦相手に対する建前で、本当はディーラーが全額用意するんだと思ってました。がしかし。
「ここで待ってるから、お前そのカードで金下ろせるだけ下ろしてこい。それで足りない分は俺が持つ」
いや、なんでやねん。
私関係ないやろが!自分で用意せえよ!!
と思ったんですが、女の人がATMの中までついてくるし、どうしようもない状況。
仕方なく現金を小出しに引き出したのですが、その時5万円ほど入っているはずの口座から200ドル(約1万7千円)下ろした時点で何故か引き出せなくなりました。なんという幸運。
あれ、まだあるはずなんだけどと思いつつ、ラッキーなのでそのまま残高ゼロの振りをしました。
それで結局200ドルを持ってディーラーの家に戻ったのですが、当然200ドル程度では足りません。そこでディーラーが、自分の上司に掛け合って明日の早朝までに金を用意するから、それまで勝負を延期しようと言い出しました。お互いの金はディーラーが金庫に保管するといって、私の200ドルも取られます。そこで勝負相手は帰宅。
勝負相手がいなくなったあと、もちろん私はディーラーに200ドルを返せと言いまくったのですが、「明日までに金を用意する。そうしたら勝ち分は山分けだ。俺を信じろ」の一点張り。
もうだんだん面倒になって早く帰りたくなってきたので、最終的にはじゃあもういいよそれでと言って帰ることに。
一応宿まではバイクタクシーを呼んで帰してくれました。
宿に帰ったあと、これ明日行かない方がいいのかな、でも200ドルもったいないし、せめて誰かに連絡しとくべきかな…と思ってフェイスブックを見ると、運良くシェムリアップまで一緒にいた友人からメッセージが来ていたので相談してみました。
友人は私と違いちゃんと常識を持っていたので、「いやそれ行ったらダメだから。余計むしり取られるっていうかとにかく危険だから」と忠告してくれました。そこでようやく詐欺だったと確信する私。
今思うと、ディーラーの家にいるときより宿に戻ってきたあとの方が怖かったです。まあディーラーのところでは詐欺だとあんまり思っていなかったので。あと、翌日の早朝来られたらやだなと思ったのもあります。怪談とかでもそうですけど、怖いことって往々にしてあとから気づいて怖くなることが多いですよね。
そんな怖さも今ではほとんど薄れてしまってるんですが、そんなだとまた引っかかりそうなので気をつけます。
ついでに、詐欺のことを母に話したときのことも書きます。
この旅行中何度か両親にお金を振り込んでもらっていたので、やっぱり一応話さなきゃいけないかなと思ったんです。旅行後に直接日本に一時帰国するのでそのときにしようと思ったんですが、もしこれで「やっぱり外国は危ない」ってなったらあと半年残ってるフィリピン留学自体にも反対されるんじゃ、という思いがありました。
もしそうなったらどうやって説得すれば…とぐるぐる悩みながらも、帰国してすぐ話しました。
それを聞いた母の反応は、
「え~~あんた馬っ鹿じゃないのぉwwww!??あははははwwww」
!?
この親にしてこの子ありというか…。母のこのリアクションが一番衝撃的でしたね、詐欺自体よりも。
そんなわけで人生初の詐欺を体験したわけですが、自分でも不思議なくらいカンボジアに対する悪い感情は無いです。それまでシェムリアップの辺りですごくいい思い出を作ってきたというのもありますが、プノンペンもむしろもう一回行ってちゃんと観光したいくらいです。
まあサギってきたのカンボジア人じゃないですからね。フィリピン人ですから。
あ、もちろんフィリピンに対しても悪く思ってないですよ?こんなブログやってるくらいなので。
さて、そんな去年の経験を踏まえ、ここに今年の抱負を宣言したいと思います。
「いや、もう今年入って3週間以上経ってるから!」というツッコミをひしひしと感じますね。
おかしいな、この記事本当は1月3日にアップする予定だったんですけど。いやほんとに。時間泥棒って怖いですね。
まあ何はともあれ、1月中ならセーフです。私の中で。
で、今年の抱負ですが、「知らない人にはついて行かない」……ではなくて。
「ちゃんと生きる」
にしようと思います。去年友人から散々「生きる力大事だよ!」と言われたので、今年はそこを直していきます。
生粋の方向音痴で夜型のうえに人の顔が覚えられない&見分けがつかないなどなど、思い返せば私の生きる力のなんと低いことか。今年こそは変わらねばなりません。
ではでは。皆さんの2013年が良い年でありますように!!
〈今回の教訓〉
・ 知らない人にはついていかない
・ 本でもネットでも何でもいいので、海外旅行の諸注意的なものには目を通しておく
・ 言葉や国が同じ人でもそれだけで信用しない
・ 知らない街では一人で夜出歩かない
(こうやって改めてまとめるとほんと当たり前のことばっかりですね…;;)
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