2022年11月7日月曜日

転職期間中の生活について【優雅に無職生活?】

 徐々に日が短くなっている今日この頃ですが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。私はというと前いたのとは別のNGOに今年6月に転職して慌ただしい日々を送っております。勤務地は日本ですが、近々ケニアへ出張に行くのでとても楽しみです!前回のブログに書いた通り東アフリカで紛争解決の仕事をしたいと思っていたので、まさにそれが出来る職場に来れてラッキーだなと思っています。  
 
 今やっている仕事についてはまた別の機会に書くとして、今回は転職するまでの期間に何をしていたかについて書いていきます。1月末に前職を辞めてから6月上旬に今のところに入るまでの約4か月間、バイトなどもせず無職で生活していました。この間ずっと日本にいたのであまり劇的な話はないですが、JPOを受けたりフランス語を始めたりと自分なりに有意義に過ごせたんじゃないかと思っています。国際協力業界は転職する機会が多く一定期間フリーになるのはよくあるので、今後のためにもポイントをまとめてみました。

〈昨年末ナイロビから帰国する飛行機の窓から〉

《失業保険の受け取り》  

 前職を辞めてまず最初にやったのが失業保険の受給手続きです。私は受給するのが初めてだったので色々勉強になりました。手続きしたらすぐもらえるものだと思いこんでいたのですが、実際は自己都合退職の場合だと最初の2か月と1週間は支給されないそうです(詳しくはこちら)。 なのである程度貯金を作ってから辞める必要がありますね。とはいえNGOは世間でイメージされているほど給与悪くないのと海外駐在中はけっこうお金貯まるので(なにせ使い道がない笑)、今からNGOに入る人もそんなに心配しなくて良いのでは、というのが私の個人的な印象です。
 また、受給手続きは一回行って終わりではなく、大体月に一度はハローワークに行く必要があります。そのため何か月も海外に行くなどは厳しいかもしれません(もしかしたら交渉できるのかもですが私は今回試してないので不明)。「働く意志があり求職活動をしていること」が受給要件なので本来ならどこに居ても受け取れるべきだと思いますが、なかなか難しそうです。 


〈今年の春のお花見〉

 《自己研鑽》  

 仕事を辞めて時間ができたので、せっかくなら有効活用しようと色々勉強を始めました。特に、前に勤めていた団体は平和構築や紛争解決をあまり専門的にやっていなかったので、それに関する論文やレポートを読んだりしました。この分野は国際機関の中ではUNDPが牽引しているようで色々とレポートが出ています。結局4ヶ月の間には全然調べきれなかったので、今もなんとか時間を見つけて調べようとしているところです(働きながらだとスピードがた落ちですが……1日30時間欲しい)。
 また、フランス語の勉強も本格的に始めました。もともと将来的には中央~西アフリカでも仕事がしたいと考えていたので「いずれフランス語やらないとなぁ」とここ数年ずっと思いながらも、ぶっちゃけ語学があまり好きではないのでずっと棚上げにしていました。ですが、去年ケニアでコンゴ難民の方と出会い、一生懸命こちらと話そうとしてくれているのにそれに応えることができず、これでは駄目だと思ったのが切っ掛けです。
 最初は文法書を買って独学でやっていたのですが、4月からはPreplyというサービスでオンラインのレッスンを受けています。Preplyを選んだのは単に「フランス語 オンライン」とかでgoogle検索して上の方に出てきたからだった気がしますが、自分の都合に合わせて柔軟にスケジュールを組むことができますし、価格もそんなに高くないので重宝しています。カメルーン人の先生を選んだので語学だけでなくカメルーンの社会状況も聞けて勉強になります。


〈ゴールデンウィーク頃に撮ったスカイツリー。久しぶりの国内観光〉


 《転職活動》 

 転職活動については、働いていない分の時間をフル活用して色々なところに挑戦した……と言いたいところですが、実は今所属しているNGOを入れて3つしか受けませんでした。しばらくは無職を満喫してのんびり休養や自己研鑽に充てようと思っていたからです。
  3つ受けたうちの一つはJPOで、ユニセフ東南部アフリカ地域事務所のモニタリング&評価(M&E)担当官に応募したのですが、こちらは書類は通ったものの面接で落ちてしまいました。話し方などでミスをした感覚はあまりないので、単純にM&Eの専門性が弱かったのかもしれないなと思っています。東アフリカで働くのを最優先にして応募先を決めたため、自分のやりたいことや強みのアピールが足りなかったのかもしれません。もちろんドンピシャのポストで募集があることは稀ですが、キャリアの一貫性をもう少し意識しなければと反省しました。
 JPOには落ちてしまいましたが、今いる団体の活動領域は自分の関心分野とかなり合致しているので結果的には良かったなと思っています。この業界にいると「どこで働くかは結局のところ巡り合せ次第」とよく聞きますが、実際私が今の職場に入ったのはたまたま友人が職員募集の情報を教えてくれたからなので、確かに巡り合せは大事だなと実感しています。ただ一方で、東アフリカで紛争予防をする、という軸には拘るようにしているので、多分今のところに入っていなくても同じ分野で働いてはいただろうなとも思います。上で書いたキャリアの一貫性の話とも繋がりますが、自分がなぜこの仕事をしているのかという目的を忘れないようにしたいです。

 
〈去年ナイロビで撮った写真〉

 というわけで、気づけば4ヶ月の無職期間はあっという間に過ぎ去っていきました。無職というと一般的にネガティブなイメージがありますが、長めの休暇を取っていると考えればそんなに悪いものでもないという気がしています。上では真面目なことばかり書きましたが、趣味のキックボクシングを再開したり国内旅行をしたりとしっかり羽も伸ばしてます。こういう期間があってもそれほどキャリアの障害にならないのはこの業界の良いところかなと思います。
 ちなみに今後ですが、しばらくは今の仕事を通じて紛争予防の専門性を身につけるつもりです。加えて、マネジメントの能力ももっと伸ばしたいと思っています。NGO職員(特に事業担当)は何でも屋なところがあるので特定分野の専門性を身につけづらいと感じていますが、逆に言えば事業運営に関しては既に複数の国や分野で経験しているので強みと言えるかなと(マネジメントをするのが結構好きなのもあります)。どうせなら実務だけでなくマネジメント系の資格も取っておこうかと色々検討中です。


〈旅行先の函館で見た夜景〉

 なんだか今回は終始地味な話でしたが、次回はまたケニアやアフリカの他の国のことなど書きたいなと思っています。それではまた。