こんにちは。みなさんいかがお過ごしでしょうか。
私は長引く風邪に苦しめられております。大したことはないですが、治ったのか治ってないのかよくわからない状況って嫌ですね。
ちなみに私の友人はそれを見て「夏風邪引くやつって……ww」と言ってくるようなのが多いです。あいつらの家のクーラー爆発しろ。
皆さまも体調にはお気を付けください。
さて、前回と同じく今回も教育の話をします。(といっても別団体の話なので、前回の読まなくても大丈夫です)
またしてもリーダーシップがほとばしってる話です。
そんな溢れ出るリーダーシップを持つおばちゃんの写真がこちら。
なんとなくこの写真からもパワフルなのを感じていただけるかと。
KPACとは「金光教平和活動センター」のことで、日本に本部をもつNGOです。母体は宗教法人ですが、Hさんはじめ現地スタッフは全員カトリックなくらいなので宗教色はほとんど感じませんでした。
ナボタスやトンドといったスラムで、幼児向けや児童向けの補習授業、デイケアセンターの運営を主に行っています。その他、ミンダナオでマイクロファイナンス事業をしたり、年に2度ほどボランティア学生向けのスタディツアーも企画したりしています(日本人留学生もOK)。
詳しくはこちらをどうぞ↓
私がHさんやKPACに関わることになった初めのきっかけは、KPACがナボタスというところで活動していたことでした。
以前もちらっと書きましたが、Zという友人がスラムで社会学の研究をしたがっていて、中でもナボタスに目をつけていました
(ナボタスの学校の様子。詳しくは2012年11月11日、21日の記事参照)
そこでZが本格的な調査を始めるための足がかりとして、現地で活動しているNGOを探したところKPACを見つけたという次第です。
まずはオフィスでHさんに色々と話を聞かせてもらったのですが、「どうせなら実際に活動を見てみないか」と言ってもらえたため、さっそくその翌日に自動向けの補習授業に参加させてもらうことになりました。
2011年10月22日の朝、Monumento駅に私が着くと既にZとKPACスタッフのDさんが待っていました。そこからジープで移動です。
朝早かったため(フィリピン大とMonumentoはかなり遠い)私はしょっぱなっからグロッキーで、子供たちのおやつ用のバナナを分けてもらう始末…Dさんすごく優しい。すみませんでした。
ちなみに、子供たちにちゃんと参加させるためにも、おやつなどを振舞うのは大事だそうです。
そうして少し経つと、生徒のうちの一人の家に到着しました。補習授業はこの家を使って行われます。文字通り「地域の中に入って」活動しているので、住民との距離が近いのを感じます。
今日参加する子供たちは6人で、うち1人は既に卒業したあとボランティアで教える側になっている子です。
私、友人Zと子供たちがお互いに自己紹介したあと早速授業が始まりました。今日の科目は英語です。
全員だと人数が多いので、2グループに分かれます。
笑顔で子供に問いかけるDさん。
子供たちはDさんによく懐いていて、KPACの方々が子供たちやスラムの住民から信頼されているのが伝わってきました。しかしHさん曰く、住民から信頼を得るのはとても大変だそうです。用がなくてもとにかく頻繁にその地域に出かけて行って、色々な話をすることで信頼を作り上げていくのですが、それでも3年はかかると言っていました。
真剣に単語を書く生徒。
見たところ、生徒によって得意不得意にかなり差がありました。もちろん、苦手な子も出来るようになるまでじっくり教えます。
年上の子が小さい子の勉強を見ています。
フィリピンは小学校1年生から英語を学ぶので、高学年にもなると教科書がけっこう難しかったです。文章が長いし、問いで聞かれていることもレベル高い。
授業後に記念撮影。中央の緑の服の子がボランティアです。あとは見たままですが、一番左が私で右が友人Zです。
そういえばこの時は私まだ黒髪でした。
参加してみた感想としては、やっぱり何年もやっているプロなだけあってすごいなと感じました。教え方も上手いし、子供たちもちゃんと習ったことを身につけているように思えます。
ですが、こういったNGOの活動は「ただ単に良い授業をすればいい」というのではないそうです。
ここからはHさんに聞いたことですが、一番気をつけなければならないのは、親をはじめとした住民がNGOだのみにならないようにすることです。
例えば、家で復習をさせるのは親の役割なのに、全てKPACがやってくれるものだと思って何もしないという親もいます。それだと子供たちがあまり伸びないので、KPACでは親への教育も行っています。
また、なんの負担もなしにタダで授業が受けられるとなると、住民の方は与えられるのを待つだけになってしまいます。NGOが無いとやっていけなくなってしまうので、かえって自立を遠ざけることになります。これは教育以外の、例えば食料の寄付活動などについても言えます。
KPACでは、授業料金(すごく少額)が払えない場合はそのぶん掃除をしてもらうなど、何らかの形で必ず責任を果たしてもらうようにしているそうです。
そう考えると、いわゆる「チャリティ」が必ずしも良いものだとは限らないのではないでしょうか。もちろん、災害の直後とかでとにかく物が足りないときに無償で援助するのはとても大事ですが、それをずっと続けるのではなくて、いずれは援助が要らなくなるのを目指すのが大切なのかなと思いました。
ちなみに、KPACは教育がメインのNGOですが、それ以外にも色々とやっています(KPACに限らず、NGOはそれぞれネットワークで結びついていてお互いに協力しあうことが多いそうです)。
例えば、歯科医療系の団体と提携したプロジェクトも行っています。このとき私は通訳として少しだけ関わらせてもらったので、その話もまた機会があれば書きます。
参考までに、
それら以外にも、イリガンでの洪水被災者支援をするときに一緒に連れて行ってもらったりもして、留学中は本当にHさんにお世話になりました。正直頭上がらないです。
とっても元気で面白い人なので、Hさんについてはまたどこかで書きたいです(今回の話には気づいたらあんまり出てこなかったし…)。
それにしても、このKPACの活動参加からもう1年半以上経つのか…そもそもそんな前の話をブログに書くのもどうかって話はありますが。
留学終わってから10ヶ月ほど経っているし、そろそろ何か新しい活動をしたいですね。今度はどこか一つの団体で腰据えてやろうかと思いつつまだ模索中です。卒業までに決めねば…!
ではでは。
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